インフレより先に起こるのが『財産没収』/ためになる経済の話 ①

インフレより先に起こるのが『財産没収』/ためになる経済の話①

前回の「資産防衛」に関しての記事は大変反響がありました。

来年もオリンピックが中止に/ハイパーインフレにおける資産防衛術は?

来年もオリンピックが中止に/ハイパーインフレにおける資産防衛術は?

2021.12.06

『資産別に対策が分かりやすかったです』

『自分でもできそうな資産防衛策を実行していきます』

『リアリティがあり、恐ろしくなりました』

『インフレの原理が分かりました』

『自らも資産家の加藤さんが言うのは説得力があります』

など。

今日は、実はハイパーインフレというのは最終段階で、日本のテレビでたまに解説されていますが、

実はその通り

『先進国の日本では”あまり”起こらない』

というのを整理して話します。

今までさんざんハイパーインフレのリスクについて触れてきたので、

あまり起こらないと聞いて、

『ファ?!!起こるんちゃうんかい!!』

と思わず関西弁でツッこんでしまう方が量産されると思いますが、この記事を読んだら趣旨が分かると思います。

まず過去に解説したのが

●コロナウイルスで加速するハイパーインフレリスクと一部対策

●来年もオリンピックが中止に/ハイパーインフレにおける資産防衛術は?

です。

さて、前回の復習からですが、

・ハイパーインフレ

・預金封鎖と資産没収

・重課税

というのはそれぞれ違います。

まず、ハイパーインフレというのは、「すっごいインフレ」のことで、日本円が凄く安くなります。

 

【通貨安について】

実は昔は、「通貨が安い」と「買えるものが減る」ので、
悪いことだったのですが、グローバル化社会の中、これが変わりました。

グローバル化社会では
「通貨が安い」ことは
「労働力も安くて製品も安いのでプラスじゃん。」
ってことになりました。

つまり、輸出に有利なので通貨安いことは結構良いことだということになりました。

※でも世界的にそれを分かってるのでなかなか通貨安は許してくれず、
としてなる時はハイパーインフレのごとく一気に信用が飛びます。

昔は徐々に為替だけ通貨安ってのもあったんですが。
これは日銀の偉い人や政治家や世界中の学者が驚いていることです。
そしてデタラメな説明も多い。

現実は金融市場が自由化とグローバル化されたので、極端に為替だけ日本円が微妙に安くて貿易で有利ってことができなくなっただけです。

製造業における通貨安の有利性については、日本のバブル崩壊後の中国を見て、輸出産業が盛んだったことを思えば分かります。

1970年代には日本は世界第二の経済大国となり、
「ジャパン・アズ・ナンバーワン」という本がアメリカから出されています。

その後中国に製造業などが取って代わられるのですが、
これはまぁ「通貨が安い国に産業が移った」と考えれば成り立ちます。

その後中国の人件費も上がってきますが
ベトナムやマレーシアなどの更に安い労働力の国に産業は移管されていきます。

※人件費ってずっと安いままではいられなくて、
製造業強くなる→経済が強くなる土地代も物価も上がる→引き続き人が必要→人件費上がる
みたいになります。

なので中国の人件費もどんどん上がっている。

で、先進国が気づいたのは、経済戦略としては、
「通貨を安くしよう」(日本タイプ)
ということとか
「高付加価値産業に産業を推移しよう」(アメリカ・シンガポール・台湾・香港タイプ)
というものです。

高付加価値産業とは、一昔前だと金融(シンガポールや香港など)、今だとITのことです。

ITの最先端が人工知能開発で、AI人材の数としては
アメリカに5割、中国に2割、イギリス・ロシアに1割、その他1割(カナダ・ドイツ・フランス・日本・オーストラリア・インド・韓国等)と言われています。

※統計により変わりますので気になる方は調べてください。

こちらは高付加価値戦略。

日本は製造業の国という幻想が終わらないので、
働き方改革をはじめとして、
「労働時間の短縮」などを訴えていますが経済大国時代の幻想です。

日本の産業競争力・生産性は定時に帰って豊かさが保てるほど強くないです。

働き方改革は定時に帰れば出生率が増えるという、まるで発展途上国のような幼稚な理論なのですが

日本人が子供の埋めない理由は
労働時間が長くて子作り・子育てができないからじゃなくて
「お金の余裕が無いから」です。

なので企業に残業0を押し付けて企業の業績を悪化させるんじゃなくて、
健全に企業の生産性をあげた結果取れた税金で、
子供一人生んだら1000万とかした方がよほど出生率に対してインパクトがあります。

※覚悟の甘い人がお金欲しさに産んだりする問題は別途あるとして

日本の生産性の低さの理由はIT対応の遅れです。

コロナによるテレワークでそれが露呈してます。

日本の豊かさは、実際は国債を刷って借金で株高や低税率を演出しているだけです。
痛みの先送りです。

少子高齢化とか移民とか言いますが、「生産性」が上がれば高齢化でも移民なしでもGDP(経済)は上がります。

その生産性が高い分野が今はIT、次いで金融なのですが、
シンガポールなんかが発展したのは金融の重要性を理解していたからでしょう。

※武力(奴隷貿易など)<農業<工業<金融<情報(IT)
により生産性が高いです。

例えば、シンガポールのマリーナ・ベイ・サンズとかに泊まれば、無機質で急発展した妙に綺麗な街並み(道端でガムを吐いたら罰金)と、

狭い国土の割に妙に高いビルが一箇所に集中した金融センタービル街をホテルから望むことができます。

シンガポールのサービス・レベルは日本よりかなり低くて、中華系の人、マレー系の人とインド系の人から成り立っていますが、

どうしてこうも、香港もそうなのですが、「イギリスの植民地だっただけ」で、中国や隣国のカンボジアやマレーシアより発展したのかなと思えるのですが
(香港はイギリスが中国とアヘン戦争して強奪した国)、

答えは統治のあり方にかかっていて、

イギリスが輸入した民主主義や資本主義や統治体制と優秀な口のリーダーが経済発展を試みた結果、

「国策で」IT系に移行することができて、ちゃんと重点的に投資した結果、

民度の高さ(例えばサービスレベルは日本の方が高い)とかと別の関係で金融や、ITで発展できました。

以上は「通貨安」、それから発展して「高付加価値」について言及しちゃいました。

日本はお金をじゃぶじゃぶ刷って通貨安になれば、
過去の栄光が戻ってくると思っているかもしれませんがそんなことないですよと。

日本の製造業に関しては、2007年からのリーマンショックで、
その時、白川さんという日銀総裁が定年間近でミスしたくなかったので頑なに円を「刷らなかった」ので、円が70円くらいになっちゃって、

その時に日本の製造業はみんな中国に逃げちゃって、産業が空洞化しました。

今から円安は、上述の通りなかなかならないし、なっても高付加価値化されて技術もどっか行っちゃった製造業は戻ってはこないです。

それより金融、今だとITに重点投資することです。

英語を小学校義務化どうこうとか言ってる場合でもないです。

英語ができる社会人ができたら生産性が大幅に向上するのでしょうか。

1970~80年代の日本の黄金期には、英語ができない人だらけだったでしょう。

それで国際的に買っていたのです。

だからまずは生産性。

実際は通貨高になっても、高い生産性=高付加価値なら問題ないため、
1990年代は金融、2000年代移行はITに重点投資していれば、失われた30年とかは失われた3~6年くらいで終わってますガチで。

日本の1990年のバブル崩壊後~2020年までの
いわゆる「失われた30年」が、失われっぱなしなのは、

1:不良債権を隠しながらお金を刷ってゾンビ企業を量産したこと

2:農業や大企業、高齢者などの「既に大きな有権者」に遠慮しながら大胆な改革をしなかったこと

にあります。

高付加価値になれば通貨高でも構わないのでじゃぶじゃぶ刷る必要も無いです。

アメリカの経済が強いのは金融とGoogle,Amazon等ITなどのイノベーションが強いからです。

どうも、日本は、PCR検査のごまかしもそうなのですが、
「事実に着目してちゃんと公表」
「それに基づいて対処」
が苦手です。

これは第二次世界大戦の時から変わってません。

徳川家200年の統治時代の影響かと思いますが、
「ホホ。これは。」
「いかがなものか。」
と言って、問題を問題とせず、とりあえずやり過ごしてたら、既得権益が引き続き得られる、という構造になれ過ぎちゃいました。

これってPCR検査とかでもそうじゃないですか。

『総理。コロナウイルスが流行っています。
PCR検査たくさんしたら感染者いっぱい出そうです。
検査したらオリンピック中止になると思います!』

という人が内部にしても、反応が、

「ホホ。これは。」
「いかがなものか。」

そして

「良きに計らってくれ」

現代風に言えば忖度してくださいと。

これは明治維新が起こっても、日露戦争が起こっても、太平洋戦争が起こってもあんまり変わってないように見えます。

日本の課題は「事実に着目して痛みも覚悟することで将来に備えること」

です。

長くなったので、次回に続きます。