【幸福度】今を楽しむ vs. 老後に備える

【幸福度】今を楽しむ vs. 老後に備える

ある幸福度ランキングでは、ブラジルを含む南米等の気候が温暖で文化的に比較的ルーズな国が上位を独占し、シンガポール等の経済発展をしている国がランク外に位置しているそうな。

低ストレスを良しとする価値観を含む恣意性のある統計のように思える。

ところが、別のある記事(引用下記画像)によると、ブラジル高齢者の57%は貯蓄がなく、32%が債務不履行予備軍だそうな(返済遅れはある年代で25%、実際の債務不履行者は7.4%)。

老後の備えは大丈夫?=高齢者の57%は貯蓄なし

参照:http://www.nikkeyshimbun.jp/2014/141016-24brasil.html

 

僕は1つ目のランキングのニュースを見て、

「南米などの、文化的には一般的にルーズと言われる社会が幸福度が高い」というのは

「心配事が比較的少ない、ある程度テキトーに生きている国民は難しいことをあまり考えないので、低ストレスであり、それが幸福度が高い」

というややバイアスがかかったランキングなのかなと思った程度だったのですが、

次のブラジル高齢者の57%が貯蓄が無いというニュースを見て、

「ラテン系・文化的にルーズな社会=幸せ、というのはあながち嘘じゃなくて、老後の備えさえ気にしなければ、今だけに限定すると幸せに生きられるという、アリとキリギリスの話かな?」

「バイアスというよりは、今を楽しんでるのはラテン系で、そういう人は老後に困ることもあるという話かな?」

とも思いました。

つまり、

老後の備えばかりしてマジメに生きる経済発展国 vs. 老後を考えずに今を楽しむラテン社会の構図であり、

キリギリスばかりでもいけないけど、ずっとキリギリスをやっていると、老後に困窮するという話ともとれるなと。

もう一つ考えられるのが、

単に「一見経済発展をしている国でも、高齢者が困窮せざるを得ないような国においては、老後でも苦労している親・おじいちゃん世代を見ているので、現在経済発展をしていて幸せ」というものです。

つまり、世代間格差というか、現在進行形で現役世代が豊かになっている国では、幸せを感じやすいという事が現れているとも取れるということです。

上記だけでは情報量が少なく、またラテン系の国が上位に位置しているランキング自体も元ソース自体の信ぴょう性もあり微妙なのですが、

何を言いたいかというと、国民の幸せ指標自体はなかなか明確化が難しいということです。

現在僕が幸せという指標について、比較的的を得ている、つまり真実だなと思う事は

●人と比べるよりは人と比べない方が幸せ度は高くなりやすい(比較対象の制限)

●ずっと競争するよりは、自分のペースで自己ベストを更新していた方が幸せ度は高くなりやすい(他人の指標で生きる事を辞める)

この他に、さっきの「今を楽しむのか、老後に備えるのか」という問題が出てくると思っています。

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「今を楽しむのか、老後に備えるのか」は、経験や見聞(親戚や親による教育も含める)による価値観によるところが大きいので難しいところです。

例えば、僕のおばあちゃんは、頑張って貯蓄をしたけど、戦後のインフレにより、資産価値が目減りしたため、価値観が変わりアリ型からややキリギリス型にシフトしたようです。

また、段階の世代であるうちの親は、土地バブルの時に家を購入したが、上がりきる前に買えて、資産価値も現在もトントン(増えもしていないが目減りもしていない)、また円のインフレ的にも収束しつつある時代に育ったため、いわゆるアリ型からはそんなにシフトしていないもよう。

そんな訳で、アリ型かキリギリス型かは、日本人はデフォルトでアリ型のように考えられていますが、今後はアベノミクスの結果としてのインフレorデフレ、あるいは株式市場の乱高下により参加していたプレーヤー(投資信託利用等の比較的受動的な資産運用者はプレーヤーという感覚ではないかもしれませんが)の価値観は今後的に多少変わるのではと思います(うちのおばあちゃんのように多少キリギリス型にシフトしたり)。

あるいはキリギリスになりきれずに落ち込んでしまうキリギリスもいるかもしれませんが、そうなると日本が元気がなくなってしまうのでやや残念に思います。

それで、キリギリス型がアリ型のどちらがベストかというと、もはや何とも言えないと思いました。

どちらかというとラテンのキリギリス型の方がストレスが少ないと言う人もいるけど、そういう生活だとストレスが溜まる人もいるし、こればっかりは価値観の問題かなと。

あと、幸せに生きる(後悔しない)ためには、人と比べない、競争は降りられる部分からは降りる、的な事を心がけていればとりあえずいいのかなと。

アベノミクスを含めてですが、ここ5~7年程は特に潜在的な日本の経済力が落ちているような気もするので何となく国全体として心配ですが、経済が動く時にはチャンスの種もあるので、気合を入れて頑張りたいどころですね。